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罪悪感は身をたすく

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罪悪感は身をたすく

禁煙大国アメリカ。日本でよく聞かれる「タバコミュニケーション」なんてもってのほか、室内には喫煙スペースが一切設置されていないので、喫煙者はなんとなく肩身の狭い思いをしながら道端でタバコをふかさなければならない。夜な夜なバーの前に佇むスモーカーたちにそこはかとない哀愁を感じて「自分はこうはなりたくないなあ」なんて思う人も少なくないのでは。

私もアメリカに来て以来すっかりノンスモーカーを気取っていたのだが、ついに誘惑に負けてタバコを再開してしまった。さていざ吸おうとしてみると、本当にどこにも喫煙場所がない。もちろん灰皿もない。日本から持参した携帯灰皿を片手に、なるべく建物から離れた人通りの少ない場所を探して、こそっとタバコに火をつける。通行人にタバコの煙があたらないよう風向きを気にして、右に左に持ちかえてみたり。小雨そぼふる夜も、大雪の朝も、ひとり外でぷかぷか。タバコを持つ手は寒さでぷるぷる震えている。さながらドランクジャンキーのような自分の姿は、やっぱり哀愁に満ちていると思う。

先日日本に帰ったときに、空港内に喫煙所が設置されているのを見ていたく感激してしまった。アメリカにいる間はノンスモーカーになろうと、かたく心に誓ったのだった。
(でもいしがよわい/シアトル)

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